< 青い封書 >
20年程前にM社の車を新車で購入した。今まで、ディーゼル車
に乗っていたので、ガソリン車は振動は少なく乗り心地も良く、腰
痛持ちの私には乗り降りしやすい高さに運転席があった。
ある日を境に“青い封書”が何回となく毎年来るようになった。点
検のお知らせかな?いやいやリコールの封書であった。例えば、
①走行中にエアコンから火が出る恐れがあります。
②ドアノブが割れる恐れがあります。
③ブレーキが利かなくなる恐れがあります。
まだまだあるのだが、7年乗って計8回封書がきた。
自分の車にはそんなことは あった!!走行中、ブレーキが利か
ない!その先には踏み切り、頭真っ白とは言ったもので、パニック
になった。とっさの判断は、4歳くらいの時に父親とドライブ中に
言われた一言だった。
「お父さんに万が一何かあったらこのレバー(サイドブレーキ)を
思いっきり引きなさい、車は止まるから」。
“サイドブレーキを思いっきり引いた!!”
車は横滑りしながらどうにか停止した。そしてギアをP(パーキング
)にいれ、エンジンを切った。
だが、車は道路の真ん中、左に寄せるためエンジンをかけた。そし
て、ギアをD(ドライブ)に入れてサイドブレーキを下ろした途端
急発進!!ブレーキが利かないので再度サイドブレーキを引いた。
恐ろしい。どうにかして車を左に寄せなければ・・・。
パワステも利かないので、オモステとサイドブレーキを駆使しなが
ら何度も何度も切り返しをしながら路側帯に車を寄せた。
ディーラーに電話を入れ引き取りに来てもらった。代車を用意し
てくれたが、思わず、「この車、止まりますよね?」と聞いてしま
った。原因は、ガスケットの破損だと言っていた。
これ以来、車そのものに乗らなくなり、売却した。
メーカーは利益優先より、人命優先に車を作ってほしいです。