< ヘリに追われた! >
学生時代、友人4人で北海道ツーリングへ行ったその帰り道、
船で函館から青森へ入り東北自動車道を南下中にヘリ(ヘリコプ
ター)に追われた。
岩手県に入った。真っすぐな高速道路は眠くなる。歌を歌う、
スピードを上げて緊張感を持たせて走行する。一番良いのは近く
のS.AかP.Aに入って仮眠をとるのがいいが、早く東京へ帰りたい
一心でスピードアップを選択した。
左後方斜めあたりでバタバタする音が聞こえた。うるさくて耳障
りだなと首を左に回したら、何と!ヘリが超低空飛行していたの
だ!機体の右側面に文字が見え、“岩手県警察”と書かれていた。
右側に乗る警察官は右手で“スピードを落とせ”合図を送ってきた。
その時のスピードメーターは110km/h、なんてことないスピー
ドなんだが、当時のオートバイの高速道路の制限速度は80km/h、
30km/hオーバーなんだが、仕方なくアクセルを戻し80km/hをキ
ープした。アクセルを戻した瞬間、路側帯に計測器を持った警官
が待ち構えており、“ハッ!”とした。その数百m先には追跡用の
パトカーが待機していた。
ヘリは距離にして10km程、私とほぼ並走という形をとり、様
子を見ていたのだろう。しばらくして左へ反れて行った。しばら
く、のんびり走行したが眠気は襲うばかりであった。
それにしてもヘリが超低空で飛び続けるって東京ではビルばか
りで有り得ない。しかし、広大なアメリカならヘリやパトカーが
犯人の車を追跡するニュースを度々見る。
今でも記憶に残ることは、ヘリの警官の顔がハッキリ見えたこ
と。どれだけ超低空飛行なんだ!