asagao5-11’s diary

300~600字程度で、昔の記憶を記録する

< 箸を忘れた味 >

 私:「あ~、また忘れた箸!」自分に嫌気がさす。

母:「お弁当、作るまでしたんだから、後は自分で箸入れてナフキ

   ンに包んで持っていってよ!」と言われていた。

母は私が中学高校と6年間も毎朝5時に起きて、自分の仕事がある

なしにかかわらず、お弁当を作ってくれた。感謝しかない。

朝は何かと忙しい。箸を忘れたり、箸を入れたのに玄関にお弁当を

忘れてしまい、母に「忘れ物~!!」と叫んで家まで戻ったりする

ことも多々あった。

 学校のお昼のチャイムが鳴る。待ってましたと言わんばかりに鞄

からお弁当を出す。

「あ~!!箸がない~!ショック!また忘れた~」

「なんで箸入ってないんだ~!入れておいてよー」と

声小さくブツブツ言っていた。自業自得だ。

 そしていつも登場するのが、長い鉛筆だ。筆箱からHB2本を取出

して、尖っている先は“芯”の味がするので、逆側の平らになっている

ほうを使う。それでも鉛筆の味がした。鉛筆の材料は、調べてみると

“芯の材料は粘土と黒鉛”、そして周りは木は“インセンスシダーという

木”だそうだ。おいしい材料は一つもない。

 周囲の友達は「また箸忘れて鉛筆で食べてる~」と言われる始末。

とても“苦い”思い出である。