< 日曜日の夕方は >
お父さんがくすくす笑っている。
いつも無口なお父さん。日曜日の夕方5時半になるとテレビをつけ
て4チャンネルにまわす。
洋間で柿ピーとウィスキーを飲みながら1人で笑っている。
私:「お母さん、お父さん1人で笑っているよ」
母:「おかしいんでしょ」
私:洋間を覗き父を見る・・・笑っている。
「お父さん、何がおもしろいの?」
私は何がおもしろいかが初めはわからなかった。
えっ?!ここで笑い?!
日曜日に柿の種欲しさに洋間へ行く。
父はくすくす笑っている。
私はピーナツ除いて柿の種だけを食べるも、わかりそうなところは
笑う。
大人になった。日曜日夕方5時半、お酒は飲まないので柿ピーだ
け持ってテレビの前に座った。“おもしろい!”よく閃くよな~と関
心した。もうちょっと長めに放送してほしいところでお開きになる。
普段酒を飲まない私は、今日は発泡酒を片手に煎餅を食べながら
笑点を見た。酔いが回って気持ちよく笑っている自分に気づいた。
毎週日曜日の夕方が待ち遠しい。