asagao5-11’s diary

300~600字程度で、昔の記憶を記録する

< 日曜日の夕方は >

 お父さんがくすくす笑っている。

いつも無口なお父さん。日曜日の夕方5時半になるとテレビをつけ

て4チャンネルにまわす。

洋間で柿ピーとウィスキーを飲みながら1人で笑っている。

私:「お母さん、お父さん1人で笑っているよ」

母:「おかしいんでしょ」

私:洋間を覗き父を見る・・・笑っている。

  「お父さん、何がおもしろいの?」

父:「笑点だよ!笑点!」

私は何がおもしろいかが初めはわからなかった。

えっ?!ここで笑い?!

 日曜日に柿の種欲しさに洋間へ行く。

父はくすくす笑っている。

私はピーナツ除いて柿の種だけを食べるも、わかりそうなところは

笑う。

 大人になった。日曜日夕方5時半、お酒は飲まないので柿ピーだ

け持ってテレビの前に座った。“おもしろい!”よく閃くよな~と関

心した。もうちょっと長めに放送してほしいところでお開きになる。

 普段酒を飲まない私は、今日は発泡酒を片手に煎餅を食べながら

笑点を見た。酔いが回って気持ちよく笑っている自分に気づいた。

毎週日曜日の夕方が待ち遠しい。