asagao5-11’s diary

300~600字程度で、昔の記憶を記録する

< 箸の持ち方 >

 子供のときの夕食時、母は私の正面に座っていた。

私は「いただきます!」と言い、箸を取り一番食べたいを真っ先に

取り茶碗にのせる。口に運んだその瞬間、“ビシッ!!”と母の手は

カルタ取りのように素早く私の右手に当たった。鈍い痛みを覚え箸

が床に落ちた。

母は「洗っていらっしゃい、何度言ったら直るの?箸の持ち方」

 日曜日の夕食、父に持ち方を教えてもらう。“中指をうまく使い

親指は添える程度” 父の手の動きを見ながら自分もやってみる。

 大人になり外食することが多くなった。周囲の方々の持ち方を眺

める。箸がバッテンの人、見た目良さげに見えて変な持ち方の人、

様々である。

 母よ、これも躾の一つ、美しい持ち方をありがとう。

4年の歳月が経っていた。厳しかったなぁ~。